森閑の金継ぎ
-たとい其その陽は一意専念過去を想うように見えたるも 其陰は所謂いわゆる温故知新の沙汰さたにて 未来の料にとてすることなり-
坪内逍遥・春廼家漫筆
縄文時代の頃から人は木の樹液である漆で器を装飾し、修理しておりました。
室町時代、茶の湯文化の中で陶磁器が壊れてしまったとき、ただ直すのではなく
金粉や銀粉で化粧を施し傷跡さえ新しい景色として愛でる文化が広がりました。
これが現在も伝わる金継ぎです。
偶然壊れてしまった器の傷は、ひとつひとつが違う表情を持っています。
それを手に取り、よくみる。其々の器の特徴を生かし修繕を施す。
そこに現代の息吹をも込めれたなら、と思います。
現在、多くの方法、材料の金継が御座いますが、森閑では古くから伝わる
本漆と自然素材のみを使用した金継ぎを行なっております。
修繕ご依頼方法及び料金はblogにてご案内しております。
下記よりご参照下さいませ。
http://www.cimcan.net/blog/2016/07/11/113459
屋号の森閑は静寂を表す言葉の1つです。
音も色も全てを吸い込むような雪の降りしきる夜の静けさ
北海道の自然の厳しさ、美しさからイメージを戴いた名です。
一期一会のご縁を大切に、モノ、ゴトを繋いで行ける場に慣ればと願っております。
森閑店主 村岡亜佐美